のんびり ゆっくり

たんなるつぶやき

養老先生、病院へ行く

8月最後の日曜日。

 

午前中は曇り空で、雨が降るんじゃないか?という感じの空模様だったけど、午後になったら雨雲が流れ、青空が広がった。太陽の光がまぶしい。

 

でも、陽射しも気温も少し控えめで穏やかで、「真夏」というより「秋の空」という感じ。

 

いろんなことがあった8月。

 

心も体もしんどかったけど、今は落ち着いている。

 

 

さて、昨日、本屋でこの本を見つけて、ついつい衝動買いしてしまった。

 

 

 

病院嫌いの養老先生が珍しく病院へ行き、九死に一生を得たというお話から始まる、病と老いの話、そして、自分の身体との向き合い方・医療とどうかかわっていくのか、そんな諸々の話の本。

 

初版から一年が経った今頃、初めて知って手に取った…というのも、なんだか時期的に遅すぎる感があるんだけど(笑)、でも、この夏の私のカラダの状態のことを思うと、今まさに「この本と出会うのに最高のタイミングだった」…と思う。

 

ササササ…と読み始めて、さっくり読了。

 

うん、これは面白かった。

 

今の医療の問題点や臨床の現場で欠けている視点、患者という立場、日本の医療システム、等々…。なかなか興味深い内容てんこ盛りで、自分自身の医療体験と重ねて、じっくり読んで楽しめた。

 

煮詰まりすぎて複雑化した医療システムに対して、これから大事にしていきたいことは、「愛猫たちの病に対する向き合い方」の中にヒントがあったり…等。人間も本来は自然の一部分だったことに改めて気づかされた。

 

そして、愛情と敬意をもって「不良患者」と呼ばれいる(笑)養老先生のような価値観(=固定化した医療システムから距離を取りつつ、具合が悪くなって医療の世話になるときは、全てを医師側に明け渡してしまうのではなく、患者の主体性とアイデンティティはキッチリ堅固に守り抜く…という姿勢)が、今後は必要なんじゃないか?と思ったりもした。

 

主体世をもって生きたい人には、視野が大きく広がる参考本。

 

締めくくり方がまた絶妙で、養老先生の飄々とした生き方が垣間見られて最高だった。

 

この本、おススメだよ。

 

 

表紙のお写真、御年85歳には見えない若々しさよ。私も見習いたい。